畳のしくみ

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畳の断面図は上図のように畳床に畳表(ゴザ)を張り淵にヘリを縫い付けてできています。

 

畳表

畳の命ともいわれる畳表、みんなの目に触れる部分であり、見た目の美しさもちろん、温かさや落ち着きを与えてくれる空間を演出します。

畳表には天然い草を用いたゴザが主流ですが、和紙を加工してできたダイケン表、樹脂繊維を加工してできたセキスイ表があります。

天然畳表
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天然い草からなる畳表にはゴザを織る際、経糸の違いによって織り方が変わります。経糸には綿糸と麻糸の2種類があり、綿糸1本・綿糸2本・麻糸1本・綿麻糸1本・麻糸2本の順にい草1本1本が密に織り込まれ、ゴザの強度が強くなります。

畳表の原料となるい草の産地は、主に熊本・福岡・佐賀・広島・岡山などの地域で栽培され、それぞれ特色のある畳表に織り込まれます。い草の生産量としては熊本県(八代市)が全国のおよそ9割を占め、国産畳表のほとんどを熊本が生産しています。

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和紙表、PP表

和紙製畳(ダイケン)表は紙テープを材料にコヨリを作り、防水、防汚処理をした後、織機に掛けて織ったものです。
セキスイ表はPPテープを金属ブロック(ダイス)に開けた小さな穴に通し、引き抜く時の摩擦熱で表面を溶かし皮膜を作ったものです。

ダイケン表、セキスイ表はさまざまな種類の織り方・色があり、とくにヘリ無畳の加工に適していて、インテリアとしてヘリ無し畳の部屋が増えてきています。

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畳床

畳表を支える畳床には、昔から伝わる稲わら畳床はもちろん、近年新しい住まいに適した建材床が普及しており、お住まいの環境によって選ぶことができます。

ワラ床
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ワラの特徴である断熱性・吸湿性・保湿性に優れた畳床で、踏み心地が柔らかく足腰にやさしい感触です。

ワラサンド
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ワラ床の間にスタイロフォーム(発泡スチロール)をはさみ、ワラ床の特性を生かしたまま軽量化に特化した畳床です。

建材畳床
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木質繊維を圧縮したインシュレーションボードとスタイロフォームを用いた畳床です。加工しやすく、丈夫さはもちろん軽量化に特化され、特に真ん中の3層構造の畳床が一般家庭に普及しています。


畳縁

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部屋の色合いを装飾する畳縁、畳縁の柄は一般的なものから独特なものまで多種多様で、お部屋にあった畳縁を選ぶことができます。